睡眠時無呼吸症候群 検査・治療の流れ

睡眠時無呼吸症候群 検査、治療の流れ

①簡易(SAS)検査による自宅での検査

 睡眠時無呼吸症候群の疑いがあり、検査希望の方は簡易(SAS)検査の申込書に記入いただきます。
 後日、検査キットが自宅に届きますので説明書に従って検査を行ってください。
 検査後、内包されている返送封筒で検査会社へご返却下さい。
 検査結果は当院に来ますので電話で連絡いたします。ご都合に合わせて結果を聞きに来てください。

②簡易SAS検査結果での重症度ごとの対応について

 簡易検査結果のAHI(無呼吸低呼吸指数)によってこの後の流れが違います。
 ・AHIが40以上
   早急な治療をお勧めします。
   CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を保険適用で開始可能となることが多く
   当院での導入についてご案内できます。
 ・AHIが15以上40未満
   この時点ではCPAPを保険適用で開始できませんが重症度としては
   中等症、重症と判断されるレベルのため、治療もしくは詳細検査をお勧めします。
   専門の病院での詳細な検査を行う、経過観察し半年後を目途に再度簡易SAS検査を行う、
   またはOA療法(歯科でマウスピースを作成)など別の治療法を選択するなどをお勧めします。
 ・AHIが5以上15未満
   睡眠時無呼吸症候群ではありますが検査結果としては軽症です。
   積極的な治療がすぐに必要なわけではありませんが症状が悪化する場合がありますので
   経過観察し、悪化された場合は再度ご相談下さい。
   なお、希望の方にはOA療法(歯科でマウスピースを作成)もご紹介いたします。
 ・AHIが5未満
   正常な範囲内で、現時点では睡眠時無呼吸症候群と診断するまでに至りません。

③OA療法(マウスピース作成)について

 ②の結果AHIが5以上で希望される方を対象として、歯科に対して
 マウスピース作成(保険適用が可能)についての紹介状を作成いたします。
 紹介状を元に歯科にて診察の上、マウスピースの製作を依頼します。
 完成後、歯科医の指示通りに着用するようお願いします。
 就寝前にマウスピースを入れて寝ることでいびきや無呼吸を改善します。

④専門病院での詳細検査(終夜ポリソムノグラフィー検査)について

 専門病院に1日入院して行う詳細な検査です。
 ②の結果AHIが15以上40未満の方を対象として希望者には紹介状を作成いたします。
 SAS検査より正確に重症度を測定可能ですが、保険適用外となります。
 ・AHIが20以上
   早急な治療をお勧めします。
   CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)を保険適用で開始可能となることが多く
   当院での導入についてご案内できます。
 ・AHIが5以上20未満
   この時点ではCPAPを保険適用で開始できませんが睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
   経過観察し半年後を目途に再度検査を行う、
   またはOA療法(歯科でマウスピースを作成)など別の治療法を選択するなどをお勧めします。
 ・AHIが5未満
   正常な範囲内で、現時点では睡眠時無呼吸症候群と診断するまでに至りません。

⑤CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)について

 ②の簡易SAS検査結果AHIが40以上、もしくは④の詳細検査結果AHIが20以上の方を対象として
 CPAPでの治療を保険適用で行います。
 専用装置に繋がるマスクを着用して睡眠することで空気圧により咽喉を広げ
 気道を確保し、いびき・無呼吸を防ぎます。
 はじめは違和感が大きく、かえってよく眠れないという方もいますが継続することで
 徐々に慣れ、段々と体調が改善していくことが多いため継続しての使用をお願いします。
 この治療は医師による管理が必要となりますので、1月に1度はご来院いただき
 治療の状況など医師から説明を受けるようにお願いします。